一緒に逝きたくて焼かれた

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

うちのそばに戸田火葬場があるけど、そこの人に聞いたら、10年に一回くらいの確率で火葬中に生き返る人がいるみたい。
あまりの高温に、ショックで生き返るんだってさ。

火力の調整室に焼き加減を見る小窓があるんだけど、そこから覗くと、中で生き返った人が暴れてるんだって。
そういう場合は、途中で止めてもどうせ助からないからそのまま焼いちゃうんだって。
暫らくは、中から扉をドンドン叩くらしいけどね。
遺族に言っても嫌な思いさせるだけだから黙ってるって言ってた。

で、たまたま隣の部屋にいたうちの親に、「途中生きかえっちゃっても焼かれたらヤダよね~」みたいな話をしかけたら、「でもね~」なんて真顔で、下の話聞かされた。

親がまだ子供だった時の事、知人が亡くなって火葬された。
その際、焼いている最中に、かまの中から叩く物音がして、声もしたんだと。
でもやはり、“今止めても助からないから”って(・・・)完全に焼かれた。
後は通常の作業で終わって、冷めたら(?)外に出されるよね。

で、普通なら当然、一人分の骨しかない筈が、その時二体分あったんだって~・・・。
誰か、当人と一緒に逝きたくて中入っちゃったのかもしれないけど、入れるもんだろか?

誰も気付かないうちに?
そんなスペースあるのか?

その焼かれたもう一人って、実はそこんちのオクサンが・・・とか、結婚間際の恋人が・・・とか言う訳?って聞いてみたけど、後の話と言うか、具体的な部分は親も覚えてなかった。

でも本当にそう言う事もあったのね・・・。

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