魔術や錬金術の原料として珍重される植物。
絞首刑になった男から生じるという言い伝えがある。
人の体のような根がその本体であり、引き抜くときにこの世のものとは思えないような悲鳴を上げるとされ、この悲鳴を聞いたものは発狂して死んでしまうという伝説がある。
このため、マンドラゴラを採取する際には、注意深く値を掘り、人が遠くに離れてから、犬に引っぱらせて引っこ抜くという手間をかけるという方法が取られる。
その手法はこうだ。
マンドラゴラに犬を結び付けて人は遠くに離れる。
そして十分な距離を取ったのちに大声で犬を呼ぶ。
犬が人の方へ駆け寄ろうとする勢いで、マンドラゴラは悲鳴を上げながら抜ける。
当然、この声を聴くことになる犬は発狂して死んでしまう。
市場では、その時に死んだ犬の死体を本物の証明としてマンドラゴラの証明として、一緒に取引される。
十分に成熟したマンドラゴラは、自ら地面から這いだし、自らの先端の根っこを足のように使い徘徊すると言われる。
その姿はコボルトやごプリンに似ていると言われる。
地中海地域から中国西部にかけてに自生する植物であるマンドレイクが、マンドラゴラのもとになったと言われているが、このマンドレイクも人の体のように枝分かれする根を持ち、その根には幻覚、幻聴を伴い時には死に至る神経毒を持っている。