寂しいおじいちゃんの最後

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

ぶったぎってすまん。

二月頃、アパートの前で住人の(面識はあるが名前は知らない)おじいさんが酔っぱらって眠ってた。

夜の十一時頃。
俺は彼女と遅めの夕食に行こうとしていたのだが、体に雪が積もっているのを見て、このままだと死んでしまうと思い、肩を揺すって起こした。

俺:「このままだと死んじゃいますよ」

俺がそう言いながらそのおじいちゃんの部屋にいれようとすると、「街に行きたいからタクシー呼んでくれ」と言った。
そんだけ酔っぱらってたらもう飲まなくてもいいだろうと言ったんだけど、どうしても行きたいと言う。
仕方がないので携帯からタクシー呼んで、一緒に寒いっすねとか言いながらタクシー来るのを待って、おぶるようにタクシーに乗せた。

「本当にありがとう」と言うおじいちゃんの肩を軽く叩きながら「お安いご用っすよ」とか言って・・・。

んで彼女と飯を食べながら「いいことしたねえ」と話したりした。

翌日、朝六時頃部屋の電気を付けたまま眠っているとドアチャイムがなった。

警察:「××警察のものですけど」

寝ぼけながら外に出たら、彼らはこう言った。

警察:「今朝早くに(おじいちゃんの部屋を指さしながら)ここの人、サウナで死んでいるのが見つかったんです」

かなり愕然とした。
何で・・・と。

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