メディアに遊ばれた友人

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

もうかなり前だけど、友人がネトゲ的な仕事を友人と起業した。

昔からゲームが好きで、バイトをいくつも掛け持ちして必死で金ためて起業して、経済的には苦しかったけど、それでも夢のためにと頑張っていた。

ある日、某テレビ局から取材をしたい・・・と連絡があり、宣伝にもなるし、と引き受けた。

友人は当日、自分のゲームに対する思いを熱く語ったのだけど、テレビ局の人は何故かお金のことばかり聞いてきた。
誠実に答えながらも、自分の言いたいことは伝えた。

しばらくして、放送をみると、彼はひたすら金の話をしているだけのクズにしか見えないように印象操作されていた。

当然、伝えたかったことは全部カットされていた。
しかも彼のインタビューの後は「ネトゲにハマってしまった人」のインタビューや、そのせいで学校を辞めたり家庭がメチャクチャになった人の話が次々出てきて彼がつくったゲームが原因で大勢の人間が人生をダメにしたかの印象を与えるようなものになっていた。

最初から「ゲームは社会悪」という構図ありきの番組だった。
彼はテレビ局からお礼にもらった携帯ストラップを、泣きながらトイレに捨てた。

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