生きたまま食していたらしい

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

キチガイじみてる話であって幽霊的なものではないけど投下。
よくさ、使われてるのか使われてないのか分からないような廃れた寺とか神社あるじゃん?

俺が昔住んでた地域にもそんな寺があってさ。
人が入れないような雰囲気なのよ。
なりふり構わず寝床を欲するホームレスが何人かいたけどそれくらい。
とにかく、言葉では表現し尽くせないほど不気味だった。

ガキも足を踏み入れないような場所・・・のはずだったのに足を踏み入れた勇者がいた。
当時小学生だった俺の友達だ。

ひとりで足を踏み入れ、しばらく散策したのち目をひん剥いて走って帰ってきた。

「カラスが!カラスが!!!!!!!!」

そう喚いていてまるで話にならない。

とりあえずその場では落ち着かせて家に帰らせ、後日話を聞いたんだが、その事実は想像もしたくない光景だった。

ルートを辿って廃れた寺へ向かう友達。
道中、カラスの死体まみれだったものの吐き気を我慢して寺へと進む。
寺が見えてきたその時、同時に嫌なものを目にする。

カラスがホームレスにバリバリ食べられていた。
生きたまま、口に詰め込まれ暴れるカラス。
そこら中にカラスの羽や骨、内臓が飛び散り甘酒のようなたるい匂い、ポテトのようなくどいギトギトな空気が辺りに蔓延していた。

笑えない光景に目を背け、元来た道を必死に戻り無事に帰れたという。
窮地に追い詰められた人間はカラスも平気で貪るほど怖いんだなーという話。

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