殺意は肉親をも超える

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

俺の母親の怖い話。

初めに俺は今二十歳過ぎ。
パートとして施設で働いている。
父親は中学生の頃からいない。

母親は今でも毎日休み無しで俺の生活援助や妹の将来のために働いている。
休日にたまに会って一緒に飯を食ったりするし、今でも電話なんかで俺の愚痴を聞いてくれている。

専門学校に通う費用も、その時の学生寮費も全て払ってくれた。
今でも家賃以外の生活費と俺の携帯代を払ってくれてる。
いい母親だ。
以下はほとんど俺が中学生から高校の頃の話。

俺が高校の頃、学校でイジメにあったりしてて精神的に荒んでた時(もうよく覚えていないが、母親や妹に愚痴なり暴言なりかなり吐いてたと思う。)夕飯に鍋が出た。
その時母親と口喧嘩みたいなことになり、俺は鍋の汁をおたまで母親の顔にひっかけた。

母親はものすごい勢いで「あっちぃ~!」と叫び、台所で額の辺りを冷やした。
その時俺は笑っていたらしい。
妹、そしてある程度落ち着いた母親に「なんでこんなことして笑ってられるんだ」みたいなことを言われたのは覚えている。
ただなぜかその時のクズみたいな俺が怖いんじゃない。
「あっちぃ~!」と叫んだ母親の当然の変化が異様に怖かった。

これも高校の時。
毎度の母親との口喧嘩の最中、俺がかなり母親を罵ったのだろう、母親は怒りの口調と表情で俺に一言「殺すぞ」と。
妹から聞いた話、母親は俺が高校の頃は、よく「あいつ(俺)本当に殺そうと思ったよ」などと妹に愚痴っていたらしい。

専門に通っていた頃の話。
電話で母親にいつものように愚痴っていた。
母親、普通のトーンで一言「殺すぞ」。

俺が今の職場で正職員になり、昇給して完全に一人で暮らしていけるようになるには、
とある「資格習得」が必須。
予想できるだろうが、その資格習得のための資金も母親が負担してくれている。
これも案の定だろう、俺はその資格習得の講習に行っていない。

俺はきっとロクな死に方をしない。
だが、母親より後に死にたい。

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