死んだ人を恨んでしまった

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

私の話です。

まだメールでのやり取りが普通だった頃の話。

当時の私は彼氏と付き合って5年ほど。
互いにそれぞれ特殊な仕事で休みもほとんどとれず遠距離ということもあり、会えるのは3~4ヶ月に一度ほどでした。

それでも結婚の話が出るほど仲良く、毎日メールのやり取りをしつつ過ごしていました。

彼は大人で頭がよく仕事熱心で、私がわがままを言っても優しく受け止めてくれる人でした。

半年ほど会えていなかった時、互いに仕事の休みが合い、会えることになった矢先、私の祖母が亡くなりました。

昔からおばあちゃんっ子だった私は会社に休みをもらい、即帰省し祖母の死を悲しみつつ葬儀の準備等を両親としていました。

運悪く丁度祖母の葬儀が彼と会う日になってしまい、彼には今後の予定や会えなくなった事への謝罪なんかを細かくメールしていました。

彼も私の祖母好きは知っていたので分かってもらえると思っていたのですが、彼からのメールは「会いたい、会おう」というものばかりで、祖母の死の悲しみや葬儀準備などで苛々していた私はつい彼にあたってしまいました。

メールは喧嘩となり、彼からのメールが来なくなることで決着がつきました。

葬儀後、仕事にも復帰し未だに彼とのメールも途絶えたまま悶々としていた私のところへ一通の電話が来ました。
彼氏の母からでした。

彼が部屋で自殺していた、あなた宛の手紙があるから受け取ってほしい、と言う内容でした。

わけも分からず実感もないまま彼氏の葬儀へ行き手渡された手紙には、「結婚できずすまない。先に逝ってしまいすまない。実は自殺の数ヵ月前から仕事の影響で鬱になってしまった。(祖母の葬儀の日に)会って打ち明けたかったのだが、私が祖母の死に苦しんでいるのにこんなことは言えず、また、支えてあげられない自分はもう彼氏ではいられない。どうか幸せになってほしい」ということが書かれていました。

祖母は私が結婚することをとても楽しみにしていました。
私も祖母に晴れ姿を見せたかった。
でも、祖母の死がもう少し遅ければ彼は自殺しなかったのではないか・・・と思うと祖母が憎くさえ思えてしまいます。

祖母を愛していたのに、同時に憎いと思ってしまう自分、祖母の死や多忙な仕事があれど彼の異変に全く気付いてあげられなかった自分が悔しくてなりません。

この前、現在付き合っている男性との結婚が決まりました。
今週末祖母と彼氏おの墓に報告に行ってきます。

私にとっては後味の悪い、というか後悔しかない話です。
誰にも話せない事だったので、彼氏とよく見たこちらのスレで話そうと思い書きました。

まだ彼氏が好きな自分を見つけ、改めて泣いてしまいました。
幸せになっていいのでしょうか?

散文を私情で投下してしまいすみません。

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