それは一瞬で首つりだとわかった

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

大学に入ってすぐだから、6年程前の夏。
不可解と言うか、いまだに謎な体験をした事はあります。

僕自身某コンビニでバイトしてたんですが、シフトに入るはずの先輩が出てこない。

バイト先から自転車で数分、アパートというかワンルームのマンション。
もう一人のバイトのYは何回か遊びに来た事があるとの事、僕は初めてでした。

インターホン、応答なし。
ドアノック、応答なし。

「バイトのシフト、度忘れしてるんじゃないのかな」
「でも、あの人ほぼ毎日でしょ。シフト」

そんな風な会話をしてたと思います。
で、何気なくドアノブを引くとカギがかかってませんでした。

ドアが開くと同時に大音量。

で、結果、先輩はいませんでした。
ステレオから流れていたのはAPHEXTWIN(うろおぼえ)というアーティストののピアノの様な曲でした。

狭いフローリングの部屋。
意外に綺麗でした。

ひどく寒かった記憶があるから、エアコンは入りっぱなしだったと思います。
だけど、僕とYはそこでいやな物を見ました。

先輩の部屋。
「それ」があったのはユニットバスと部屋をつなぐドアの部分。

工事現場で使うような黄色と黒のまだらのロープ。
それがドアの上の天井からのびて僕の背丈ほどのところで輪になっていました。

とっさに連想したのは首吊り。
でも死体はない。

ただ、ロープだけがぶら下がっている。

そのあと、先輩はいなくなりました。
というか、行方不明ということになって両親が部屋を引き払ったとか、人づてに(主に店長から)ききました。

特に警察が来たと言う事もなかったし。

なんか、いまだに謎だし、たいしたオチもないんですが、あの大音量のピアノと、冷えた部屋と、ぶら下がったロープは今でもたまに夢に見ます。

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