怖くないがぞっとする話

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

俺が中学校2年の頃、夏休み中に1週間サッカー部の合宿に行ったことがあんのよ。
朝早く起きるのは辛かったけど練習はそこそこ楽しくて充実な毎日を送ってたわけ。

まぁそんなことはどうでもいいので飛ばすけど、合宿の最後の日に部員全員で集合写真撮ったわけ。
それが事の始まりだったわけさ。

その日も部活の練習が終り部員と部室で着替えながら雑談混じりで合宿の時の話しで盛り上がっていたのさ。

そうしたら部員の一人が「そろそろ写真できてるらしいから後で先生に貰いに行こうぜ。」と言い出すもんだから着替えが終ったら取りに行くことになったんだよ。

だけどその時俺は部室の掃除当番だったから他の部員を先に行かせて後で取りに行くことにしたんだわ。

そんで掃除が終って職員室のドアを開けて顧問の先生に写真をくれるように頼んだら、その顧問の先生は特に俺が活躍している写真をより分けてくれたのさ。

でも一枚一枚写真を眺めているうちに合宿の終りに部員全員で撮った写真がないことに気づいたのよ。

俺があの写真はどうしたのかと尋ねるとその教師は「あ、あれか、・・・実はお前んとこに変なのが写ってたから、処分しといた」って言い出すわけ。

その日は仕方なく家に帰ったけど、食事も上手く喉を通らず夜も寝れなかたことを覚えているよ。

次の日の放課後、昨日のことがどうにも気になった俺は職員室に行って顧問の先生に昨日のことを詳しく聞くことにしたのよ。

俺が職員室の前の廊下に顧問の先生を呼び出して「昨日の写真の事ですけど、一体なにが写ってたんですか?」と問いただすとその先生は口をつぐんで話そうとしないのよ。

そんで俺が「お願いします、気になって仕方がないんです!」と強く言うと先生は少し黙った後「言っていいんだな?」と念を押すように言ってきたんだわ。

俺は少し怖かったけど・・・ここまできたなら聞くしかないと思って「はい」と言っちまったわけだ。

すると先生は「そうか・・・」と呟いて俺を直に見ないように廊下の窓を見つめながら。

「実は、あの写真・・・お前のアレ(イチモツ)がちょっとだけズボンの影から、なんというか・・・出てたんだよ・・・」

「そんな写真学級新聞に載せてほしくないだろ?だから黙ってたんだ、すまん。」

そう言って職員室に戻る先生の背中を見つめる俺の瞳は涙で溢れていた。

「ありがとう・・・先生・・・」

この出来事が俺が教師の道を歩むことを決心させたのである。

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