俺の母親は何事においても適当な人で、そして時々ぶっ飛んだ事を言う人だった。
小学校時代、兄妹で軽くイジメに遭っていた。
お互いに慰めあっていたのでなんとか登校できてるそんな状態が続いた。
やがて中学にあがった自分は剣道を始めて苛められなくなり、まだ小学校の妹は相変わらず苛められるという状態。
余り頼りには出来ないとわかっていたが妹が可哀想なので母親にも話をした。
母親は自分達が苛められてる事はその時が初耳だったようで、ビックリしていたものの、深刻そうな顔はしなかった。
母親：「でもね、チャンスだと思う」
母親がこう話し始めた時、俺はよくあるプラス思考的な事を言うのだろうと思った。
母親：「苛めてる奴らを皆殺しにすれば？」
母親：「そしたら世の中の苛められっ子の救世主になれるんじゃない」
母親：「苛めたら殺される世の中なんて素敵よね」
母親：「きっと世の中の苛めを無くすためには必要な事なのよ」
妹は次の日、吹っ切れた顔で学校に行ったが、途中で手に握り締められていたものに気づきすぐに家に返した・・・。
