未だに謎が解けない話。
ばあちゃんから聞いたんだが、ばあちゃんが幼い頃に住んでいた地元(ド田舎らしい)では、犬神憑きがきたんだと。
”きた”っていうのが、昔は何世帯かの本家とその親戚一同が集まって出来ていた本当の田舎らしく、よその村からばあちゃんの親戚に嫁いできた嫁さんが犬神憑きだったらしい。
ちなみに、嫁ぐ時に嫁さんの両親が自己申告して了承した形。
ばあちゃんの田舎では、田舎特有のよくあるおはぎやちらし寿司を大量に作って近隣の親戚に配るっていうことをしていたんだが、嫁さんが嫁いできてからは、全ての親戚に配らないと、作りたてのおはぎが何日も放置したようにカチカチになって食べれなくなっていたり、ちらし寿司に箸をつけた瞬間にガピガピになっていたって。
ばあちゃんは笑いながら、「犬神様は嫁いだ先の親戚を全て見て回るから、食べ物を隠そうが隠れて食べようが、どうしても見つかっていた」と言っていた。
で、その嫁さんは40~50代の若さで亡くなった。
葬式の手伝いで嫁さんの体を見る機会があったが、犬に噛まれた様な跡があったと言っていた。
そのあと、旦那さんも数年経って追う様に亡くなったらしい。
で、未だに謎が解けない話。
犬神憑きや、狐に化かされた親戚の叔父さん、コトリバコらしき話の後に、『猫神様』っていう話を聞いた。
幼かったばあちゃんは全貌を教えてもらえなかったみたいなんだが、村の中で、「あの家の嫁に猫神様が憑いた」「可哀想に、もう助からん」と、大人が話している事がたまーにあったと。
猫神が何処から来てどのように憑くのかさえ教えてもらえなかったらしい。
ついさっきまで普通に話をしていた人が前触れなんて一切無く発狂する、という内容だった。
犬神憑きや狐、狸に化かされるのはオカ板などで知っていたので納得したが、猫神だけは元が判らなくて未だに思い出しては気になる。