友達の元彼の話。
当時のスペック
私(以後の表記・・・私子)・・・20代前半。
A子・・・私子の親友、同い年。
B男・・・A子の元彼、当時20代後半。
彼男・・・私子の彼氏、20代前半。
私とA子は若い女子にありがちな【べったり系な親友関係】だった。
そんな中A子はB男に告白され付き合い始めたんだけど、A子は「B男は恋人として大事な人だけど、私子は親友として大事な人だから、B男も私子を大事にしてほしい」と伝え、B男も快諾していたらしい。
それ自体は後々知るところとなったのだけど、実際B男は私子の事も大事な友人として扱ってくれていた。
だけど、徐々にB男の所業が不気味に感じられるようになっていった。
B男の家は代々某宗教に入っている(有名どころだけどカルト認定はされていないはず)
それが関係するのかは知らないけど、B男は妙に「血」を気にしていた。
例えば、B男が大事に思う人(恋愛感情や男女関係なく)に対しては自らの指を切り血を染み込ませた短刀をプレゼントしたり、大事な人が軽いけがでもしたらその血をなめたりとか。
ちょっと気味悪かったけど、それ以外は普通だし、A子は気にしていない様子だったから私も気にしないようにしてた。
そんなある時、私子に彼氏が出来た。
その事をA子達に報告した後日、私子はB男に呼び出された。
B男:「彼男の事で話したいことがある、彼男はもう呼んでる」
警戒しつつも約束の場所に行くと、確かに彼男はいた。
何か明らかにテンションが低い。
そして、B男を見ると、なんと表現すればいいのか分からないけど・・・「心ここにあらず」みたいな、ただの無表情じゃなく、目が据わっていた。
B男は彼男を一旦外に出るように伝え、私に小さなお守りのようなものを渡してきた。
手作りのようで、木片か何かに布を巻きつけ、紐で止めただけのシンプルなもの。
彼男が外に出された時点で警戒心MAXだった私子はあっけにとられ、思わず受取ってしまった。
B男は、こう続けた。
B男:「彼男にはお前(私子)を守れるように違うものを渡している、お前は良くないものを惹きつける力があるからそのお守りを肌身離さずもつんだ。それぞれに術を掛けているからお互いには勿論、他の誰にも見せたり話してはいけない」(たぶんもっと専門的な事を言ってた気がするけど、あんまり覚えてないんだ)
そうとだけ言われ、返すに返せず、私と彼男は何とも言い出しにくい雰囲気のままその日は帰宅。
しかしこの出来事の後すぐ、A子とB男は別れることとなった。
理由は些細なすれ違いだから割愛。
二人が別れた後、1年くらいの期間だったと思うけど、私子の周りでは立て続けに悪い事が起こった。
建設業の父親が高いところから転落し怪我⇒それがきっかけで職を失う⇒その父が失明寸前になり手術⇒回復直後に私はもらい事故⇒続いて父が人身事故。
→この状況で彼男から「俺には支えられない」と別れを切り出される。
・・・書き出してみる私子父のことがほとんどになってるけど、本当にこんな時系列。
私子は藁にもすがる思いで風水とか、遠方の有名な神社に毎週通ったりとかしてたけど、上記の感じで悪いことが続いてた。
父親が事故起こした時、かばんに入っていたお守りをみてふと思った。
このお守りなんじゃないか、って。
そう思ったら急に恐ろしくなって、事故の処理の後すぐに近所の神社へ行き、古いお守りの供養箱に入れた。
直後は「呪いが降りかかるんじゃないか」とかすごく怖かったんだけど、幸いそれ以降悪い事はぴたりと止まった。
父親も元の平穏な生活に戻りつつあるし、私子は彼男と復縁した。と、言うか彼男が謝ってきた。
今は地元を離れ、彼男とともに生活しているけど、当時の彼男が嘘のように落ち着いていて、近々結婚の話も出ている。
ちなみに彼男にそれとなく当時の事を聞いたら、彼男は「市販されているもの」をもらったらしく、なんとヤ●オクで売ってしまったとか。
彼男はそんなに深く考えておらず、オカルトも信じない方なので・・・。
一方、A子は、今は別の男性と付き合っていて幸せに過ごしている。
B男の性格的に、多分A子にも「何か」を渡しているはずなんだけど、それがどうなったのかは分からずじまい。
まとめてみるとそんなに怖くなかったけど、、私的には色んな意味で怖かったので。