ちょっと昔話してみる。
実話な。
家の曾祖父の話だ。
じいちゃんは冬はマタギだった。
ウサギ、雉、猪、タヌキを撃ってた。
ある冬、タヌキの親子を追い詰め銃をかまえた。
親タヌキは子供の前に立ち塞がり子供だけは助けてほしいと哀願する目をしてたらしい。
しかし、じいちゃんは親子とも撃って家に持って帰った。
家族で美味しく食べたらしい。
で、無くなる前に入院してたんだが、夜中になると四つん這いで病室を徘徊しだした。
他の患者に迷惑かかるから個室に代えてもらい天寿を全うした。
葬式も終わり親戚が帰る途中、何気にじいちゃんの墓を見ると、紅い二ツの目のようなものがあるのを確認した。
怖くなり同乗の婆ちゃんに報告したら暫く考えて兄弟に後日連絡した。
兄弟会議で霊能者にみてもらうとタヌキの霊がついてて家族を七代呪うと言ったらしい。
霊能者の言ってる事は殆ど当たりらしく、婆ちゃん達は大慌てだったみたい。
因みにおいらは曾祖父から数えて四代目・・・。
40過ぎてひとりもん・・・。
山で殺生はやるまいと固く誓ったのだった。