動物に憑依されると厄介

カテゴリー「怨念・呪い」

同僚が学生だった時、みんなで海にキャンプに行った時の話なんだが、そこは山に面したビーチ、穴場らしく人気もまばら。

海で遊んで、BBQして、夏の1日を楽しんだ後、彼は先輩と、二人で酒を飲みながら語り合っていた。

就職どうする?とか、女のこととか、とりとめもない話。
だが、先輩の様子が次第におかしくなっていった。
何故か語尾に「にゃあ」をつけて話している。

最初は酒のせいでふざけていると思い「ちょw先輩なにしてるんすかw」「ふざけてないにゃ!勝手に口が動くにゃあ!!」「うわwかわいくねぇwww」みたいな感じであしらっていたのだが、次第に言葉が出てこなくなり、ついに会話が成立しなくなってしまった。

彼が酔いが回ったせいではないと気付いた時には、もう遅かった。

「・・・先輩?・・・え、どうしたんすか?」
「・・・・・・・・・ニャァァァァァァ・・・・・・・・・」

その時の先輩は、もう人間ではなかった。
目を見開き、髪は逆立ち、モノノケの形相で彼を睨んでいたそうだ。

そして彼や仲間の制止も聞かず、四つん這いで駆けずり回り、やがて山の中へと消えていった。

未だに行方はわからないらしい。
・・・作り話だと思ったが、彼、冗談を言うような奴ではないんだよなぁ。

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