地域絡みの都市伝説系をいくつかご紹介・・・。
【香川県では結構有名な話】
香川県で聞いたはなし。
大学生のH子さんはバイトの帰りに、誰かに後をつけられてる事に気付いた。
マンションはバイト先から遠かったが、先日大学で愛用の自転車を盗まれてしまったせいで歩きで帰っているところだった。
つけてきているのは男か?女か?、若いのかすら分からない。
この辺で通り魔とか変質者の噂とかは聞いた事がなかったから油断していた。
・・・どうしよう。
全力で家まで走って帰るにも、まだ1キロほどある。誰かすれ違わないかとも願ったが、もう深夜12時近くになるしコンビニも近くにないので出歩く人もいない。
このまま家までそいつはついてくるのか、それとも何処かで襲ってくるのか不安になっていた頃、後ろから来た車のヘッドライトの明かりに照らされた。
その明かりに照らされた影は2人分。
自分の影と、もうひとつは上半身が横に折れ曲がった異形の影だった。
香川県では結構有名な話です。
【ここを掘って下さい】
岡山県津山市でのはなし。
山間部で伐採をしていた作業員が、林の木の間から黄色いレインコートを着た女がこちらを覗いているのが気になっていた。
休憩時間になると、作業員はその女になぜこっちを見ているのか聞いてみようと声をかけようとすると、レインコートの女は手招きをして、ついて来いというジェスチャーをした。
作業員は誘われるまま獣道をついて行くと、女はある木の下で立ち止まり、「ここを掘って下さい」とかすれた声で作業員に頼んできた。
作業員は言われるままに手で土を少し掘ると、指輪をした白骨の手が出て来た。
驚いた作業員は側にいるレインコートの女の方を向くと、そこには雨風に晒され苔むした黄色いレインコートが木の枝に引っかかっているだけだった。