極限の飢餓状態で・・・

カテゴリー「都市伝説」

ある所にダイエットが趣味の若い主婦が居た。
数日前から続く便秘を契機にダイエットを始めた。

彼女はありとあらゆる過激なダイエットを試す日常を送り、便秘こそ治らなかったものの、76キロあった体重を42キロにまで落としたそうだ。

その後、猛烈な食欲が彼女を襲って来た。
勿論これはリバウンドしようと体が栄養を求めているのだと分かっていた為、ひたすら我慢に我慢を重ねた。

プールに通い運動をするが何だか内臓の調子が悪い・・・。
お腹の中の異物感がハンパじゃ無いのだ。
そして数週間が過ぎた。

『そういえばもう随分生理が来ていない・・・』

そう思った彼女は仕方なく少しだけ食べるとすぐにまた太ってしまった。
また絶食タイムに入ろうか彼女は迷っていたが、流石にこのままでは拒食症か骨粗鬆症になってしまうと思った彼女は病院へ行ったそうだ。

病院で事情を話すと医師は少し何か考えた後、妊娠検査に使う様な器具を持って来て、何やら検査を始めた。

検査を終えると医師や看護婦達が急に焦り出し慌ただしい雰囲気になった。

『もしかして私、オメデタですか?それかどこか悪い所でもあったんですか?』

彼女が聞くと、医者がこう言った。

『大変大変!こりゃ大変だ!大変だ!急がないと、今から帝王切開だ!あのね、栄養失調になった貴方のお腹の中の赤ちゃん達が共食いをはじめているんですよ!』

彼女は絶句したそうだ・・・。

母体での胎児同士の共食いは魚類の一部には珍しい事では無く、飢餓状態に置かれれば霊長類の胎児同士でも希に見られる現象らしい。

医者はあまり詳しくは教えてはくれなかったそうだが、こういう現象の事を「ヴァニシングツイン現象」と言うらしい。

産まれて来た双子の赤ちゃんは命に別状は無いものの、人差し指と親指の一部、唇の皮の一部が食いちぎられていた・・・。
幸い手術により今では後遺症も殆ど目立たないそうだが、彼女はそれ以来ダイエットは懲り懲りなんだと。

皆様も過激なダイエットはお控え下され!

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