それは見てはいけない現象だった

カテゴリー「都市伝説」

親の代からの転勤族で、日本各地時には外国(アジア)を転々としています。
そんな中、小学校の3~4年生辺りに住んでいた、小さな漁師町の話です。

その町に越してから、一人で寝ているのに誰かの息遣いが聞こえたり、布団のまわりを歩き回る衣擦れの音が聞こえたりと、不思議なことが重なっていました。
ただ、なぜか少しも恐怖心がわかなく、親に言ったこともありませんでした。
町全体が、古くからのしきたりであったり言い伝えであったりをとても大切にしていて、日本昔話に出てきそうな感じでした。

ある日、学校での出来事です。
午前中の休み時間だったでしょうか。

友達と二人で窓のそばで話していたのですが、何かが光ったような気がして空を見ました。
海のすぐそばの学校でまわりに高い建物もありません。
ぐるりと見回せる広い空の真ん中が、いきなり「どん!」と歪みました。
テントを外側から叩かれたような感じでした。

ぎょっ!?としていると、視界の左側から右側に真っ赤な大きな足跡が、一つまた一つ、バシバシッと貼りつけたかのように現れ、そして消えていきました。

慌てて横の友達を見ると、いつもにこやかなその子には珍しく、困ったような顔をしていました。
そして私の手を握り先生の所まで連れていってくれました。

その後、詳しいことは覚えていないのですが、友達が先生に「(私)ちゃんが、おにど(おにご?)見た」と言い、その日は早退させられたと記憶しています。

その町に住んでいる間、同じ物を見ることはありませんでした。
家族にも話したはずですが、引っ越し慣れしていて、その土地の風習などに「深入りしない逆らわない」を貫く両親でしたので、あまり構われなかったのだと思います。

そんな懐かしい町にこの4月から自分の転勤で住んでいます。
相変わらず、浮き世離れしています。

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