あの四つん這いの女はまだ彷徨っている

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自分が小学生の頃、通学途中にある山の上に上っていく坂道に時々顔が紫色で歯をむき出しにした髪の長い四つん這いの女がいた。

何故か目が真っ黒で腕と足は蜘蛛のように長くて這いつくばって身動きもせず、たまに顔を左右に動かすだけ。

怖かったけど誰も何も言わないので、何となく誰にも言っちゃいけない気がして、そこを通る時だけ早足にして気づかない振りをしていた。

その後中学にあがり、その道を通らなくなった。

そっから20年ほど経って今は親父の仕事を継いで嫁と子供と実家からの近居というのをやってる。

この前、俺が卒業した小学校に通う上の子と話をしていたら「同じクラスの○○ちゃんが通学途中の坂道のところで顔が紫の変な女の人が居て怖いって泣いちゃった」という話をしていた。

ああ、あいつまだいるんだな、と思って久々に見に行ったけどいなかった。

子供だけに見える何かとか、もしくはたまたま居ない日だったのか・・・。

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