紹介されたくない存在

カテゴリー「都市伝説」

昔近所に子供好きなじーさんがいてよく色んな話を聞かせてもらっていた。

その中には勿論怪談話も沢山あって、特に印象に残ったものを一つ。

じーさんの甥に小学校の先生をしている人がいたそうな。
その甥が赴任した学校の一つに、ハーフの少女がいて、ハーフである事と自称霊感少女である事が原因で少々浮いていたらしい。

その甥がその少女のクラスの担任をした時には、容姿が浮いているのが逆に目立つからか、友達も沢山いる人気モノに見えていたのだが、その少女が6年生の時に少女は自殺してしまった。

原因はイジメらしく、その時少女の担任をしていた教師は何度か少女を呼び出してそれとなく少女からイジメに関して聞き出そうとしていたらしい。

しかし少女は何故か「友達は沢山いるから大丈夫」の一点張り。
困惑した担任は甥を含め他の教師にも相談したそうだが、結局問題は解決せず少女は自殺。

その後しばらくして少女の家族は他県へ引っ越してしまった。

ただ、少女の父親は引っ越す前に「娘が友達を紹介しに来た」と言っていたらしい。
そしてあまり間を置かず、少女の担任をしていた教師がおかしな事を言い出した。

「少女の霊が『友達』を紹介しに来た」

それからその教師には明らかにおかしな言動が目立つようになった。

常に周囲を警戒しており、誰かに見られていると事あるごとに主張し始めたらしい。

教師の行動は徐々にエスカレートしていき、ついには無断欠勤するようになった。

教頭が教師の家を訪ねたところ、教師は窓にガムテープを目張りした部屋に閉じ籠って
「見るな、見るな」と繰り返していたらしい。

その後どうなったかとじーさんに聞いてみたが、甥は次の年に別の学校に移動してしまい。

後の詳細は全く分からないらしい。
ただ、じーさんは話の締めにこう言った。

「少女は今でも、『友達』を誰かに自慢しているのかもしれんな」

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