不老不死。
それは過去、様々な人間が追い求めてきた夢であり、伝説上の産物であるといわれてきた。
しかし、とある発見がその常識を一変させたのを皆さんご存じだろうか。
1951年のこと。
ヘンリエッタ・ラックスという女性から子宮にできたガンの治療のため、その細胞の一部を取り出した。
治療の甲斐なく、ヘンリエッタは31歳の若さで死んでしまうのだが、取り出された細胞は研究材料として密かに保管された。
それからしばらくして、研究者はこの細胞が不思議な動きをしていることに気づく。
通常切り離された細胞は、徐々に死滅していくのだが、この細胞は増殖をしていた。
しかし、増殖といっても通常ならば限界がある。
それが人間の寿命とも繋がっているのだが、この細胞は勢いを止めることなく増殖し続けたのだ。
その後、この細胞はHeLa細胞という名で、その特性を生かし世界中で研究に用いられた。
その結果、様々な病気の治療法を確立することが出来た。
この細胞は現在でも使われ、かなりの高額で売買されている。
とあるアメリカの資産家はこれを若返りの薬と信じ、年間数百万ドルの大金を払って購入しているそうだ。