河童ではないと思うが母親の実家の倉にへんてこなミイラがある。
大きさは3歳児くらい。
両手は胸で組まれて足が片方ない。
指が3本しかなく異様に長い。
顔の輪郭は真ん丸で頭頂部は頭巾が被せられてて分からない。
目と口が人間よりも離れていて一見くちばしのように見える。
鼻は窪んでいて分からない。
お腹は下部が少し出っ張っていて膨らんでいる。
つるりとしていてヘソは見当たらない。
腹の脇には大きめの穴が空いていて白い布地が見える。
多分保存の細工だと思う。
奇形児のミイラだとは思うけど婆ちゃんは鬼っ子と呼んでる。
ひいばあちゃんの子供の頃からずっと倉にあるらしく出所は全く不明。
婆ちゃん曰くは戦国時代からあるのではという話だが正直まゆつば。
ただかなり古いものだろうなと想像はつく。
普段は和紙にくるまれて倉の奥に置かれているが年に一回、大晦日の一日だけは家の中に。
入れて神棚の下に置いて食べ物とお水を供えてお祈りする。
子供の頃は怖くて仕方なかった。
多分門外不出でそれが外部に露出することはないと思う。
うちだけでなく古い家にはなにがしか門外不出のものって結構眠ってるんじゃないかなあ。