お墓に関する不思議な話

カテゴリー「不思議体験」

恐怖と言うよりも不思議体験を書きますね。

8年くらい前の事、田舎の祖母の家に一ヶ月程滞在して、百姓を手伝ったりしてました。
歩いて直ぐの裏山に一族代々のお墓が集まってるんです。
先祖の家族構成に興味を持った私は紙と鉛筆を用意して裏山に行きました。
墓石には生年月日や生前の名前、戒名、屋号、何番目の子供か(長男や6男)お嫁さんは○○村の○○家の何女(長女、次女)で名前は○○、生年月日も側面に彫られてるのでそれらを書き留めたのです。

時代が古くなるにつれて苔が生えてたり墓石も古くさかったり、彫り込んだ字が年月の為分かりにくかったりしましたが、何とか全部記入し終わったので家に戻りました。
そして江戸時代初期から(それ以前の墓石は無い)の家系図の様な物を作り、一人で「○○はこの屋号で○○の兄弟なんだ」と田舎なので日が暮れたらやることが無いので食後に楽しんでました。(テレビも都会みたいに全部のチャンネルが有るわけでもない)

お風呂に入り就寝の時です。
妙な気配を感じました。

ザワザワ・・・と聞こえる様な、聞こえない様な不思議な感覚でした。
何かが見える訳でもなく、声が聞こえる訳でもでもありません。
只、ザワザワ、ボソボソと気配を感じるだけなのです。
不思議な気配を感じたのでその日は電気を灯して寝ました。

次の日は週末だったので従兄弟夫婦が泊まりに来ました。
従兄弟は祖母の長男である叔父さんの長男なので、週末は毎週泊まりがけで来てるのです。
従兄弟夫婦は隣りの市でサラリーマンをしてるのでアパートを借りてます。
そこから車で30分の距離が祖母の家です。

私は2歳ちょっとの赤ちゃんが可愛いので先週末も抱っこしたりして遊んでました。
遊び序でに隣の部屋にある仏壇写真の処へ行き、「○○君、お爺さんだよ、お祖母さんだよ、曾お爺さん、ご先祖様だよ」と抱っこして天井近くの写真の側まで行って話しかけて遊んでました。
そして今週も同じ事をして遊びましたが、○○君はすっと片手で曾お祖父さんを指さすのです。
そしてその手を今度は私の方へ指さしたのです。
ずっと交互に指さしをしながらケタケタ笑ってます。

反応するのは曾お祖父さん(私から見たら曾お祖父さん)だけで、それ以外の仏壇写真には反応しません。
指だけでなく視線も私と曾お祖父さんを行ったり来たりしてます。

先週末は無反応だったのに不思議な事もあるもんだと思いました。
「○○君は曾お祖父さんの写真が気に入ったのね」と話しましたら、また指を私に向けるのです。
その時は対して気にしませんでした。

夜になりお布団に横になり電気を消すと、途端に妙な気配を感じました。
昨日よりもザワザワが多くなった様な感じでした。
何も聞こえないんですが、気配がザワザワ、ボソボソと感じるんです。
昨日より大人数のザワザワだと分かりました。
恐怖を感じた私は何かあったっけ?と考え、裏山のお墓に行ったこと、従兄弟の子供の先週末にはしなかった指差しを思い出しました。

お墓に行き近場の先祖の墓石だけでなく、江戸初期の古ぼけた墓石まで紙に書き取りをしたから、「この娘っ子は何者じゃ」と興味を持たれてしまいザワザワ、ボソボソの気配を出してるに違いないと思いました。

昨日よりもザワザワの気配があるので、必死で「お願い、興味を持つのは構わないけど化けて出てこないで、ザワザワの気配のみで留まって声自体が私に聞こえる様にするのは止めて」と念じながら明かりを灯しながら寝ました。

次の日です。
例の○○君を抱っこして仏壇写真の前まで来ました。
やっぱり指差しをして私と写真を行ったり来たりします。
視線も交互に見ます。
ケタケタ笑ってるので良い意味なんだろうと思います。
昨日もそうでしたがずっとニコニコしてますから。

ですが良い意味でも私は怖かったし、迷惑だったので(薄情ですが夜中のザワザワ気配は怖いので)百姓のお昼寝時間を利用して、仏壇の中からお線香とライター片手に一人で裏山へ行きました。
そして裏山に着き一族の墓場に目を向けると一点の墓石から白い煙がモヤモヤと出てます。

私は今まで心霊体験をした事がなかったので、これが初めての心霊現象?でした。
白い煙はモヤモヤと墓石から漂ってるだけで、煙としての実体しか有りませんでした。
ドライアイスはモヤモヤと白い湯気のようなのが出ますよね・・・そんな感じでした。
ビクビクしながらその墓石の前まで来ました。

「きっと、就寝時のザワザワ気配の先導者はこの人だ。」

墓石の持ち主は○○君が指さした例の曾お祖父さんでした。
幼い子(赤ちゃん)は不思議な能力があるのねと吃驚しました。

だけど、やっぱり心霊現象は怖いのでお線香を供えて「私は臆病なので今後化けて出て来ないでね。ザワザワ気配は声が聞こえなくても、姿が見えなくても怖いのよ。仮に守護霊だったとしても私に存在を知らせないで、気付かないうちに守ってね。他の親戚にも私の前にザワザワと来させない様にお願います」とお祈りしました。

お線香を供えた時も、私が目を瞑り手を合わせて祈るまではドライアイスの様な煙が目の前の墓石からクラクラと出てましたが、目を開けると消えてました。
そして今度は江戸初期も含めて全部の墓石に線香を供えて、「臆病だから化けて出てこないでね。ザワザワ気配も止めてね」と祈りました。

家に戻りました。
再び○○君を抱っこして仏壇写真の前まで行きました。
やっぱり交互に指差しをしてニコニコ笑ってます。
私には分からないけど○○君には何か見えるんでしょう・・・。
曾お祖父さんの写真を見て機嫌良く笑ってます。

問題の就寝時になりました。
電気を消しました。
けれど至って普通です。

昨日まで感じたザワザワ、ボソボソの気配が全くありません。
何も感じませんでした。
何で2、3日前に急にザワザワ気配が感じたのかはその時は分かりませんでした。

ちなみに裏山へ行った事は誰にも話してません。
秘密に行動したし○○君が曾お祖父さんを指さしたりした事も誰にも話してません。
何事もなく数日が経ちましたが、突如或る出来事が起きました。

何事も無く数日が過ぎたのですが、夜中に突然祖母が起きて階段の下から二階に向けて大声で「○○ちゃーん、○○ちゃーん」と叫んだらしいのです。

祖母は足が弱ってたので階段を上れないので階段下から叫んだのでしょう。
私は昼間の百姓手伝いで疲れていたので、ぐっすり寝込んでました。
だから叔父さん夫婦が駆けつけて祖母と会話してる時の声で目が覚めました。
階段を降りると「あー、良かった。○○ちゃんに言いたい事が有ったのよ。今、お祖父さんが夢?枕元?に現れて~」と続きを話しました。
直後、叔父さん達に「寝惚けてたんだろ・・・」と言われて寝床に戻りました。
だけど誰にも話してない事を祖母はしゃべりました。

・お祖父さん達は怖がらすつもりは全くなかった。
・宗太郎さん(祖母の旦那)が出てきて、彼らが(その様に)話してた。
で、伝えてくれと宗太郎さんが~。
・大昔の人等は(もしかして江戸初期か)妙な事をするのだなと(興味を持ち)現れたらしい。
・怖がるから私の処に(祖母)釈明?にきた。
もう何もしない。

これを伝える為に夜中に私を呼んだが、叔父さん達は夢を見て寝惚けたんだろうと言ってた。
知らない人からすれば夢の内容は??でチンプンカンプンで確かに寝惚けたと映る。
次の日祖母に聞いた時は、夢を見たけど朝起きたら内容は忘れたと言ってた。

紙に書いたご先祖の一覧なんですが、○○(屋号)の叔母さんが生年月日を西暦表記にしたのを持ってるらしく、それを私の親が大分前にコピーしてもらったらしい。
後日、何かの拍子に話してました。
私はあのドライアイスの湯気みたいな一件以来、心霊現象?と言えることは体験してません。
○○君ですが全然記憶にないそうです。
赤ちゃんの時は何か分かるのかも知れませんね。

妙な事をするのだなと言うのは、田舎の百姓が墓石に彫られた字を若い娘が鉛筆持参で紙に書き写してた件だと思う。
裏山でした妙なこと?はそれしか無いので。

我が家は先祖代々百姓だったので、墓石人物の由来を年寄りならともかく、若い娘っ子が一人で作業してたのに(暇つぶしで)興味を持ったのではないかと思う。
それで皆さんぞろぞろと襲来したのだと勝手に想像します。
お線香持参した時に一人一人の墓に「子孫に恨みが無いなら今後一切、怖がらせないでね」とお願いしたので祖母の夢?枕元?に釈明しに来たと想像してます。

祖母はあの時「怖がらせてしまった~」と夜中に話してたので、夢で強く私に釈明、伝言するように言われてたのだと思う。
亡くなった宗太郎さん(祖母の夫)がとにかく伝えてくれと言って消えたので、夢から覚めたら階段下から叫んでたらしい。
○○君も祖母の家に居る時に仏壇写真に行くと指差しと視線は相変わらずやってたが私は、何も感じなかった。

現在は○○君もそんな事はしないし、記憶もない。
赤ちゃんの頃の記憶は誰でも無い物だしね。
それにしても、曾お祖父さんの墓石から白い煙が出たときは怖かった。
昼間でももの凄く怖かった。

彼らにしてみれば珍人物歓迎の意味で霊感ゼロ人間でも分かるように登場したかも知れないけど・・・。

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