火星と木星の間にある準惑星「ケレス」のクレーターの中にある白く輝く点には氷などが存在し、太陽熱で蒸発して水蒸気の「もや」を出しているとの分析結果を、欧州や米国の研究チームが10日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ドーン」の観測データを分析。
クレーター内の白い点が反射した光の波長などから、水や硫酸マグネシウムの一種が存在する可能性があるとした。
クレーター内でもやが発生していることは知られていたが、異なる角度で撮影した画像を調べると、太陽の当たり方によってもやの状態が変わることが判明。
暖められた水が蒸発したとみられる。
ケレス表面に水分を含む蒸気があることは、ハーシェル宇宙望遠鏡で観測され、氷や塩が存在するのではと考えられてきた。
隕石の衝突などで地表の一部が取り除かれ、内部の氷が露出した可能性があるという。