私が小学校5年生で社会科見学にて丸木美術館に行った時の話です。
私は小さい頃から割とホラーとかグロいのが全然大丈夫でした。
ですが、丸木美術館はその場の雰囲気というか匂いがダメでした。
ずっと鼻についたクッキーのような甘ったるい香りが気持ち悪くて、絵もそのせいか前に資料で見たものより気持ち悪く見えました。
そんな事があって、その日は頭から絵の事が離れなかったので、夜は寝れないかもしれないと思っていましたが、割とすんなりと寝る事ができました。
その夜は夢を見ました。
夢の中で何人かの友達と一緒に暗いトンネルの中を歩いていました。
暫く黙々とトンネルを進んでいると、いきなり前を歩いていた友達がこっちに向かって走ってきました。
何があったのかと思い前をよく見てみると、丸木美術館で見た絵にいたような人が前から歩いてきたんです。
絵なんかよりも更にリアルでグロテスクな状態。
皮膚は爛れてどろどろに溶け出し、全身血まみれで真っ赤になって、「あ゛ぁぁあ゛ぁぁぁ」と言いながらこっちに向かってゾンビみたいにゆっくり歩いてくるんです。
すごいグロテスクで目を逸らしたいと思ったのですが、なぜか目を逸らせなかったんです。
しかも体を動かす事もできなくなって、目の前にせまってくるそれをずっと見てる事しかできません。
ゆっくりじわじわとそれが近づいてきて、肩を掴まれると思った時にパッと目が覚めました。
目が覚めたのは良かったんですが、寝室に夢で見たそれが立っていて、私を見下ろしていました。
以上です。
気付いたら寝ていたので、もしかしたら夢の中の夢だったのかもしれません。
でもとてもリアルな感じで今でも不思議です。