大阪で不動産に勤務していたとき

カテゴリー「怪奇スポット」

12、3年前くらいの話。
大阪市西区●町でとある不動産を扱った時のお話です。

社長が、知り合いの不動産業者が倒産廃業するからそこの持っている不動産を格安で譲渡してもらった。
当時はわりと景気が上向きだったので、あっという間に売れてかなりの利益になるだろうと上司が言っていた。

大阪市内で、駐車場付き1戸建て!中古といえどそれなりのお値段のはずなんですが、なぜか仕入れ金額が○○万・・・。
全員で「これ金額おかしくないか?」と言ってました。

会社的にはそれなりの金額を上乗せ最終的に相場より少し安めに設定。
部門をあげて販売にとりかかり、1ヶ月がすぎ、3ヶ月がすぎ、半年がすぎ・・・。
何をどうやってもその一戸建住宅だけ売れない。

半年間で数百組の見学があったにもかかわらずなぜか売れない。
最初の設定金額の半分くらいまで値段が落ちても売れない。
おまけに担当していた人間が半年のあいだに二名退職。
怪我人続出。
社内で、あの一戸建てにかかるとろくな事がないと噂が立つほどに。

ばりばりの営業マンだった私がその一戸建てを直接担当することになり、部下2名(A,B)をつれて関わることになりました。

ごくごく普通の家で、中は綺麗で普通の住宅にはあまりないLANケーブルをさせる設備が各部屋にある。
掃除ついでに中を細かく家をみましたが、築年もそこそこ新しい。
何より建築されてから誰も住んだことがないので中はピカピカ。

この値段でなんで売れないのかがさっぱりわからない・・・。

しばらくして部下二名共が「あの家、少しおかしい」と言い出した。
当時ワンマンだった私は二人の話をまったく聞かず、とりあず売らんかい!と売らんとボーナスないぞ!と・・・。

そんな話をして1週間も立たないうちに部下のひとりAが私のところにやってきました。

その風貌が異質というか異常というか、顔がマジンガーZのアシュラ男爵みたいに綺麗に左半分赤黒く変色していて、驚いて「Aちゃん、それどうしたん?」と聞いても、「それがよくわからないんです」と答えるだけ。
そういいながらシャツの左の袖をめくってみせると、漆にかぶれたみたいに腕全体がおかしな状態になっていて、「しばらく休ませてほしい。あの家の担当は嫌です」と言い始めた。

「とりあえず完治するまで休むのはかまわないけど、この間もあの家のこと、Bと言いにきたよね?何が駄目なの?」と話してると、Aが少し詰まったように話し始めたのですが「実はあの家に行くと、誰かが・・・。」

突然Aの顔が青白くというか赤黒くというか変色して、机ひっくり返して全身ビックンビックン痙攣して倒れました。

社内騒然で病院に運び込まれたAは気胸で左肺に穴が開いてるということでそのまましばらく休職。
Bに連絡を取ろうとしたが、その日は連絡がつきませんでした。

長くなりそうなので要約すると、その後Bは左足骨折し私は左腕に16針の怪我・・・。

問題の一戸建てがあまりにもおかしすぎるということで、いろいろ調べた結果、以前にも似たような現象があったことが判明。

社長が本気でびびって他社へタダ同然で転売。
転売された会社、数カ月で転売。

上場大手にわたりマンション建設へ。

いまだにマンションたたず・・・という状態のようです。

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