留学していた頃の話。
カナダに留学していて友人も出来始めた頃、「せっかくだし近くのデトロイトのクラブまで遊びに行こうよ」という話になった。
「国境を越えての遊びなんて夢があるじゃねーか」なんて思いつつその日は皆でバカ騒ぎしてストレス発散をすることに。
帰りのバスなどもふくめて良い時間になったけど、皆はまだ帰らないとのことなので、俺だけ一足先に1人で帰ることにした。
後々知ったんだけどデトロイトってのは犯罪の多い街なんだよ。
確かに街はスラムっぽいけど乗り物さえ乗ってれば特に問題はないと勝手に思い込んでいたんだよね。
バス乗り場までの細い一本道を歩いてる。
夜ということもあり、ほぼ誰もいない道をほろ酔い気分でテクテク歩く。
「ザッザッザ・・・」
「ザッザッザ・・・」(トッ・・・トッ・・・)
「ザッザッザ・・・」(ドドドド・・・!)
何だ何だ??と思って後ろを振り返ると、何か手を振りかざして走ってくるシルエットが見えた。
んー?と凝視して、そのシルエットとの距離が20m程の所で、心臓が飛び出る程ビックリした。
そいつは頭にターバンみたいなのを巻いて、ボロッボロの白っぽい布切れを身にまとい、両手に日本刀のような物を握って俺を斬りつけようとしたきた・・・。
俺は声にならない声を出して逃げた!
細い路地を道も分からず走り周り、時には立ち止まって足音聞いたり・・・。
二十歳だった俺は体力もあったこともあってか命からがら逃げのび、皆がいたクラブにもう一度駆け込み朝まで飲み明かしました。
という実体験でした。
特にひねりもなく淡々とした話で申し訳ない。