10年程前に帰省先から兄と一緒に車で帰る時の事です。
深夜に私の運転で箱根の山を上っていると、丁度カーブのふくらんだ所に空き地?みたいなのがありまして、いつも通る時には全然気にしないでいたのですが、その時には「あ、人がいるなぁ」とチラっと見たんです。
その人は車椅子に乗っていて、ブルーと白のストライプのパジャマを着ていて、頭に包帯がグルグル巻いてあったんで、ちょっと不思議な感じがしましたが、そのカーブの上段には確か養護施設の様な物があり、そこの人が車でも見に来ているのかなぁ?と思った程度だったんです。
箱根ですし、走り屋も多くてギャラリーも沢山居るので・・・。
通り過ぎてから兄に、「今、人居たよね?車椅子の?」と聞くと、兄も同じ物を見ていたのでちょっと安心したのですが・・・。
でも、よく考えたらちょっとおかしいかな?と思ったんですよ。
上段にある養護施設からですと、けっこうな坂道になっていて、深夜に1人で車椅子で、というのはちょっと危険かな、と。
雑草が物凄く生えていて、わざわざその中に車椅子で入って行くというのも。
それに、車道側を見ていたのでは無く、反対側の雑木林の方を見ていたんです。
車椅子の人は何を見ていたんでしょうか?
1ヶ月後くらいにまたそこを通ったんですが、車椅子の人を見た場所よりちょっと先の所に慰霊碑が建ってました。
恐くて確認はしてませんけど・・・。