私、女友達のA、私の彼氏BとAの彼氏Cで雪山に行った。
私たちが泊まることになった宿泊所にはDさん、Eさんという女性がいて、とてもいい人たちで私たちはすぐ打ち解け仲良くなった。
他にも客がいたが、全部男性だったし、団体客は私たちだけだったというのもある。
日中から私たちは好き好きに分かれて山に出かけたり、宿に戻ってきたりして楽しんだ。
しかしその晩、Dさん、Eさんは帰ってこなかった。
次の日、Dさん、Eさんは長時間(少なくとも十分以上)滅茶苦茶に殴打され、乱暴され、絞殺された無惨な姿で見つかったのだ。
彼女らが乱暴された場所は私たちの宿泊所にわりと近く、どちらかだけでも宿泊所の近くまで逃げてきて助けの声を上げられていれば助かったかもしれない。
そう考えると私は涙が出てきた。
Dさん、Eさんが「行ってくるね」と最後に見た姿を思い出す。
もしあの時ひきとめていれば・・・。
女友達のAも泣きじゃくりだした。
A:「昨日ね、Dさんたちがいた近くに不審者ぽいキモいオヤジが一人いたらしいよ。警察はそいつを探してるって。Dさんたちにね、私、あっちに珍しいものがあるって言ったの私なの。そしたらDさんたちそっちに行っちゃって・・・時間的に・・・私の言う方向に行った後殺されたと思うの・・・」
ぞっとした。
Aも私と似たような罪悪感を持っていたなんて・・・。
キモいオヤジなんていたのか・・・。
体の震えが止まらない。
一体犯人は誰?
その不審者ぽいジジイ?
他の男性客?
まさか彼氏じゃないよね?
彼氏B:「大丈夫か?早く帰りたいな・・」
彼氏C:「まさかこんなことになるとはな、とんでもない」
他の男性客も脅えている。
襲われたのは女性だといえ、殺人犯がこの中にいる可能性はあるのだ。
事件をもう一回思い出し、気付いた私は涙が止まらなくなった。