1年くらいずっと気になっていたアンティークの指輪がありました。
最初はネットショップの商品ページを眺めるだけだったのですが、店舗が近所にあるのを知って「これは見に行くしかない!」となり、先週の土曜、上の子どもの習い事の送り迎えのついでに見てきました。
実物を手に取ると細工が素晴らしくて、5分と経たず即決してしまいました・・・。
トワエモアという形の指輪で、当時のフランスの婚約指輪です。
二つの大きなダイヤを交差するように組み合わせて作られています。
二つのダイヤを愛し合う夫婦に例えており、トワエモア(あなたと私)という意味になるようです。
金の土台にプラチナを張り合わせており、このタイプはベルエポックの中でもエドワーディアンと呼ばれる1900年前後~1910年代までのごく限られた時代にしか出回っていません。
その当時に婚約指輪として贈られたものでしょう。
帰宅してから綺麗に掃除して、新品同様にピッカピカにしてからよく見ると修復跡もあり、大事に使われていたものが売られて手元に来たのだなと思いました。
購入したその日は綺麗に磨いて掃除して箱にしまっていたのですが、日曜は指に嵌めてキラキラとした輝きを楽しんでいました。
指輪に使われている技法の名前を知りたくてジュエリーのスレに写真を載せ、詳しい人に意見を聞いているうちに、そのまま外し忘れて寝てしまいました。
ふと夜中に目が覚めて、横のベビーベッドに寝ている赤ちゃんの方を見ると、
ベビーベッドの向こう側の壁に人影がはっきりと見えました。
綺麗なシルバーの長いウェーブがかった髪の毛に、ティファニーブルーと言うべきでしょうか、薄いグリーンとブルーの中間のような色が使われた生地に白の細やかな花柄が入ったワンピースを着た老婦人の後姿でした。
見間違いか?と思って何度も何度も確認しましたが、やっぱり居ました・・・。
直感的に指輪のもともとの持ち主だと分かりました。
びっくりはしましたが、不思議とあまり怖い感じはしません。
ティファニーブルーと白の長袖花柄ワンピースに、よく手入れされたシルバーの巻き毛が映えてとても綺麗に見えます。
その老婦人がこちらに背を向け、壁の上に手を伸ばしているのですが、理由が分かった瞬間に吹き出しそうになりました。
上の子がディズニーアニメのカーズが大好きで、カーズの特大ウォールステッカーを壁に貼っており、老婦人はその前に立ち、手を伸ばしてカーズの主人公ライトニング・マックィーンの特大ステッカーを不思議そうに触っていましたw
それに気づいたと同時に、赤ちゃんが老婦人の存在に気づいて激しく泣き始めました。
激しい泣き声に驚いたのか、スーッと、少し時間を掛けて老婦人は消えてしまいました。
赤ちゃんをあやして時間を確認すると午前3時過ぎでした。
先ほどまで老婦人の服装を考察していましたが、ワンピースの形や柄も1960年代のファッションそのものです。
指輪の最初の持ち主は1900~1910年代に結婚適齢期の女性でしょうから、1960年代に70~80歳で年代も合ってそうです。
当時の最先端ファッションのワンピースを着こなして、髪の毛の手入れも怠らない洒落たおばあちゃんだったのでしょうね。
思い入れがある指輪だから老婦人が出てきたと思いますので、指輪は大切に扱います。
リビングに大きなクリスマスツリーを飾ったので、今夜はツリーに指輪を引っ掛けて寝てみたいと思います。
おばあちゃん楽しんでくれるといいな。