キチガイ老婆に遭遇した

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

半年ぐらい前の話。

バイト帰り、いつもの帰り道を軽快に自転車で疾走していたら前方やや脇に老婆が・・・。
別に気にせず通過しようと思っていた矢先老婆が俺を呼ぶ。

老婆:「あーぅ#$*!@(聞き取れない)」

俺:『なんだこのばあさん・・・』

しかし困った様な、助けを求めるような、そんな表情で近づいてくる。
なんだか分からないので停車。
そして凄い形相で俺の腕を掴んでこう言った。

老婆:「のせてってぇ!おねがいいい!」
マジでビビった。

そして老婆の背中に何かチラっと見えた。
紙の様なモノが。

老婆:「ねぇぇ!おねがいい!お兄ぁぁさん!!」

俺に倒れ掛かるように腕をがっちり掴んで離さない。

俺:「おばあさん!危ないから!落ち着いて!」

俺も落ち着け。

老婆:「病院にいかなくちゃいけなのよお!」

急を要する感じだったがどう見ても老婆はピンピンしてる。
しかし老婆は腕を離さないどころか俺の自転車を奪おうとする。

俺:「いやいやいや!お婆さん!ちょ、待って!お婆さんの家はどこなの?」

この時点でなんとなくわかっていたが、老婆の背中を見て確信した。

赤い字で「相手にしないでください」と書かれた張り紙。

掴まれた腕を軽く振りほどこうとしたら、老婆はわざとらしく尻餅をついた。
転んだと泣き叫び地べたで駄々をこねる老婆に向かって「一生そこで転がって死んでろ!このクソババァ!そうやって駄々こねてると家族もさぞ迷惑だろうな!死ね!」と吐き捨てて帰った。

老婆にも老婆の家族にも自分自身にも腹が立つ嫌な体験だった。

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