俺が3歳くらいの時の話。
俺は3人兄弟の一番上なんだが、まだ下の二人が生まれる前。
両親と3人でアパートの一階に住んでたんだ。
俺は寝室で家族川の字になって、真ん中で寝ていたんだ。
その寝室には庭へ行ける大きな窓があって、さらにアパートの近くにはテニスコートがあったから、庭の奥には緑色のネットも見えた。
大きな窓って言うのはベランダ出たり洗濯物干したりするときに使う、一畳くらいのやつな。
そしてある日の夜中、俺はふと目が覚めてしまった。
んで何故か立って窓の方に移動していったんだよ。
外は真っ暗なわけじゃなくて、多分曇りでちょっとだけ明るかった。
月の光かな。
そして窓の手すりについて、奥の緑色のネットを見上げたんだ。
そこで俺が目にしたのは、ネットの上に座ってバイオリン?見たいなのを弾いている大男だった。
さらにその大男たちの両隣には、リスとかの小動物がシンバルとか楽器もってるんだよ。
ちなみに大男とか動物はみんなシルエット。
薄暗いお陰で黒いシルエットがよーくみえたな。
ネットの上に座ってるって考えられないだろ?
なんかさ、テレビで綱渡りとかやってるじゃん。
その綱に横向きに座る感じ。
いや、絶対グラグラするだろあれ。
しかも大男はその上であぐらかいてる。バランスどうなってんだ。
まぁそんな感じで、動物を連れた大男がネットの上に座って演奏しているように見えたんだ。
音は聞こえなかった。
あとその大男の髪型。
なんだか昔の仏像みたいだったんだよな。
阿弥陀如来とか言うの?つぶつぶに頭を三角みたいに盛ってる感じで、服装も布を巻きつけてるみたいだった。
俺の記憶はここまで。
なんか夢じゃないリアルっぽさがあった。
だから多分本当。
ちなみにそん時の俺は特に何の気持ちも無くただただ見てて、あの後ちゃんと寝たと思う。
記憶だけ残ってるやつか。
窓から見ても大きい男の隣にいたんだから、リスとかもかなりでかいんだろう。
今もその時の記憶は残っている。
ちなみにもう引っ越した。