その老人が死んだ原因は自分にある

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

もう十年以上前、専門学校卒業して2~3年ほどフラフラして、そろそろ職探ししないと、とハロワに行ったら、とある給食委託会社(病院やら老人ホームやらの食事を作る会社)を紹介された。

面接行ったら人手が足りなかったみたいで即採用。
新しく出来た老人ホームに配属された。
資格は持ってるとは言えぺーぺーな自分。
毎日ついていくのがやっとだった。

何とかこなしていたある時。
その職場のリーダー的存在の人が入院することになった。
只でさえ回っていない現場がさらに回らなくなった。

事件が起こったある日。
その日のメンバーは自分(まだ入って3ヶ月ちょい)後から新しく入った人。
あとは他の現場から応援に来てもらった人たち。
後一人ベテランさんが居るのだがその日は休みだった。

応援に来てもらった人たちはベテランとは言え勝手が違う場所だからもう、てんてこまい。
パニックになりつつ回していた。

そこの老人ホームではおやつも手作りしなきゃならない。
自分は昼休み返上で仕込みをしていた。(栄養士に手伝ってもらいつつ)

その日は確か栗の甘露煮が入った蒸しパンだったと思う。
老人だから、小さめに刻んだり、はたまたミキサーしてあげたりしなきゃならない。

何とかこなしつつ無事おやつを提供出来、夕飯も無事作りおえ、食器洗いをしていた時、栄養士の動きがパタパタと忙しなくなった。

食器洗いしていた自分が呼ばれ、「おやつの甘露煮を喉に引っかけて亡くなった方がいる」と。

!!?どうやら本来、刻み食のお年寄りの方に、甘露煮が丸ごと入った蒸しパンが提供されてしまったらしいと・・・。
明らかに自分のミス。
その事を聞いた途端号泣してしまう自分。

その後はもう仕事にならなかったが何とか終え、家に帰った。

頭の中では、お年寄りに申し訳ない事をしたとか、明日の新聞に載ってしまうかも、とかそんな事がグルグル。
しばらくして家に電話がかかってきた。
職場の担当の上司からだった。

「今回の事はキミの責任じゃない。だから気にしないでほしい」みたいな事を言われた。

幸いにもお年寄りの家族の方も、よくしてくれてありがとうございました、と言ってくださったらしい・・・。

しかし自分の中では大きな傷になった。
この事は親にも話してない。
話せるわけがない。

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