うちの実家ってなぜか知らないけど夜中になると、家なりとは違う金属音ぽい「カキュン」て音が鳴っててね。
あまりに幼少の頃からそんな家なりがするんで、ぼくは不思議と「これはまあ何かの自然現象なんだろうな」と思ってた。
嫁が初めてうちの実家に泊まったときに、朝起きたら変に体固まらせて緊張してたんで、よくよく聞いてみたら、深夜すぎから朝までずっと鎧武者の人が竹筒に向かって刀を振り下ろしてたと。
その刀が竹筒を切り倒すときの音がまさしく金属音のような「カキュン」て音だったって聞いて、幼少期からの長年の謎が溶けた気がしたんだよね。
うちは遠縁ではあるんだけど江戸から続く有名な(多分そっちに詳しい人なら関ヶ原で一番槍を取ったと言われる名前を聞いたことのある)剣術の道場で師範を勤めたこともある一族の末裔らしい。
未だ剣道を続けてる祖先の霊がいるのかなとか思った。