私の父には葬儀屋で働いている知り合いが居るそうです。
その知り合いから聞いた話なんだそうですが、その人の働いている葬儀屋に、ある日50代くらいの夫婦が来ました。
その夫婦の話を聞けば、「娘が事故に遭い、車に飛ばされ顔が半分飛んで行ってしまった。勿論死亡しました。お願い致します。」
葬儀の依頼でした。
その人は「分かりました」と言い、その娘さんの顔が半分無い死体を優しく棺おけの中に入れました。
作業が終わり、次の日はその娘さんのお葬式なので眠りました。
夜中・・・なんだか、体が重い。
ズッシリと何かが乗っかっている・・・。
目を開けた・・・すると、そこには棺おけに入れた娘さんの霊が半分頭の無い状態で乗っかっていたそうなんです。
「うわあああああああ!!」
勿論驚きました。
すると、その娘さんの霊は静かにこう言いました。
「ごめんなさい。お願いがあるんですけど、聞いて貰えますか?」
ビックリしながらも、優しく「はい」と答えた。
「私の家の自分の部屋に机があるんです。その机の一番上の引き出しに日記があるんです。その日記も一緒に棺おけの中に入れて貰えませんか?」
その娘さんは、自分の日記を一緒に焼いて欲しいと頼んだ。
きっと、見られたく無かったんでしょう。
そう言われて勿論優しく、「はい、分かりました」と言うと、娘さんの霊はスゥ~っと消えて逝った・・・。
次の日。
その事を、この前来た夫婦(両親)に話すと2人とも泣いていた。
「そうですか・・・ウチの娘があなたの所に・・・分かりました、持って来ます。」
そして、日記を持ってきて、一緒に入れた。
そして、最後まで親族に見守られ、天に逝ったと言う・・・。
最初は怖い話だろうなと思いましたが、良く後の話を聞くと優しい話だなと思いました。
それに、こう言う事もあるんだな~とも思いました。