幼稚園ぐらいの時、引っ越した家に女の子の霊がいた。
何をするでもなくいつも後ろで手を組み寝室の柱に立ちながらもたれかかっていた。
髪はパーマがかかっていて腰ぐらいまでの長さ。
服は女の子らしいスカートの部分がふわっとしてるワンピース。
顔は影になって見えなかった。
当時自分の中で、パーマ=大人と言うイメージがあったので、『大人にしては背の小さい人だなぁ・・・』と思っていた。
何度か母親にその話をしたが信じてもらえず、しまいには父親にひどくしかられ、しかられるのが嫌だったのでその話をしなくなった。
それから一年も経たないうちに引越して女の子の霊のことを今までずっと忘れていたが、この間、ふとした瞬間急に思い出し友人に話した。
話しているうちにその女の子の霊のことを鮮明に思い出しはじめた。
思い出さなくても良いことまで思い出してしまった。
私はその女の子の霊の顔を見ていた。
その顔は背や服装にぜんぜん似合わず頬がこけていてシワだらけだった。
後ろで組んでいたと思ってた手は、子供の肘ぐらいの長さしかなかった。
柱にもたれていたと思ってた体は左右の足の長さがバラバラで背骨が変な方向にまがって、それが柱にもたれているのと勘違いしていた。
母親に確認しようとしたが、思い出したくないの一点張りでいくら聞いても話してくれない。
その霊のことは今だに謎。