その女を乗せない方がよかった

カテゴリー「心霊・幽霊」

10年ぐらい前、車を買った嬉しさで夕方からドライブしてたんだ。

金もなかったからボロボロの軽。
ナビなんてもちろんついてなかった。

大阪の北部を出発して京都、奈良と回って帰ろうなんて思いつきで走ったのが間違いだった。

近所からろくに出たことない人間がナビどころか地図も持ってない状態でドライブ、さらに夜、セオリー通り迷子になりました。

京都の途中までは看板見たりコンビニで場所確認したりで間違ってはなかったと思う。

俺は奈良を舐めていた。
どんどん山へ、でも看板はちゃんと「大阪」ってなってたし間違いではない。

30分ぐらい走ると山を抜け民家がポツポツ。
あとは田んぼだらけの田舎道、見通しのいい道だったせいか真っ暗でも2,30m先に大きな岩?みたいな塊があったのが見えた。

気にせず通過しようと思ったんだけど、人がうずくまってるのが見えたもんだから、少し行ったところでバックして戻った。

こんな田舎で深夜に人がうずくまってるとか普通じゃないし、なんか気になったんだよね。

車を降りてうずくまってる人の近くに行き「どうしました?大丈夫ですか?」と声をかけた。

すると女性の声で「助けて、助けて」というので警察を呼ぼうにも俺のPHSは圏外。
近くの民家も完全に消灯してて人も呼べないので、とりあえず女性を車に乗せて走ることに。

今までの道には交番はらしきものどころか人の気配もなかったので、相手の承諾を得てこのまま進むことに。

車内で「あんなところで何をしてたのか?」と聞くと、彼氏と一緒にドライブをしていたらしいんだが、車のサイドミラーにずっと人影が写ってて怖くなり彼氏に話すと彼氏にも見えていたらしく、元々霊感が強い彼女が一緒にいるからだ、と言われ山の中で下されたらしい。

あそこで拾ったのも何かの縁だし、こんなとこに置いて行くわけも行かないので近くまで送っていく事になった。

実はこのときバックミラーにいくつもの人の顔と思われるものが見えていたんだが、彼女が何も言わないんで俺は黙っていた。
正確に言うと怖くて言い出せなかった。

走り出して30分もたたないうちにバックミラーに映る顔の数は増え、後ろが全く見えないほどになっていた。
サイドミラーを覗いても車内から人が乗り出すような形で人が映っている。

完全なる無言に耐え切れずCDをかける事に。
しかし全く動く気配なし、どのボタンを押しても反応なし。

やっと動きだしたと思ったらノイズのみがスピーカーから流れる。
今度は消えない。

やっとの思いでCDを取り出すと中心から亀裂が入っている。
このとき改めて確信した。
これはただ事ではないと・・・。

そこからはもう無事に帰ることに必死。
1時間ちょっと走ったところで彼女の家に到着し、今度お礼がしたいということで番号を交換して別れた。

彼女を降ろしてからは何も見ることもなく、ステレオも好調、すげー怖かったけど不思議なこともあるもんだで帰宅。

翌朝自分の車を見ると車に無数の手形や顔を押し付けたような跡が・・・。
どうしていいか分からずコンビニで買った塩をかけ即洗車しました。

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