私は今38歳だが、これは中学2年の時の話。
当時私は剣道部に入っていて、剣道部では毎年、夏休みの間に4日間の合宿があった。
山中の大きな寺の宿泊施設に泊まり込み。
朝からまず宿題、それから練習、昼飯を食べて、3時までまた練習。
その後は遊び。
大部屋で男子20人ほどで並んで寝るのだが、俺の隣で寝ている同級生の吉田(仮名)が、突然「わっ」と言いながら、顔の横辺りを払うように手を動かして起きた。
私は何事か!?と思い聞いてみると、吉田は、突然体が腰から真横に折れ曲がって、自分の足が顔にバチンと当たる感覚がした、と言う。
吉田は、時折こういう感覚に陥ることがあるそうで、私と近くで起きていた友達にも、そういう経験は無いか?と聞いてきたが、私も友達も無いと答えた。
たまに、ベッドをいきなりひっくり返されたような感覚になることなら私にもあると言うと、その感覚に少し似ているとのことだった。
その吉田が去年、高速道路で事故に遭って死んだ。
惨い死に方だったらしく、身体が腰から折れ曲がってたらしい・・・。
実話です。