その音の正体を暴いてはいけなかった

今から10年前に体験したことを書きます。

自衛隊に入隊したばかりの頃で、夏でした。
訓練が始まる前日、期待や不安でいっぱいだった私はなかなか寝付けませんでした。

布団ので悶々としていた時に、廊下からダダダダダ・・・と、誰かが走っているような足音がしました。
それもすごい勢いでです。

私が居た部屋は一番突き当たりで、部屋から廊下出ると横は壁です。
その壁に向かって猛ダッシュしているように聞こえるのです。

朝になって足音について同じ部屋の人たちに聞いてみたところ、聞こえる人と聞こえない人に分かれてました。

その足音は毎晩聞こえてきました。

ある日、余りにも煩いので耐えきれなくなり、足音がしたのと同時に部屋の扉を開けました。
足音の正体をつかんでやろうと思ったのです。

・・・・・・・・・・・・・・・。

誰も居ません。
足音も消えてました。

その次の日、某班長から夜中に足音が聞こえても無視しろとの通達がありました。
何でも以前(私が入隊してない頃)、例の足音を聞いて正体をつかもうと廊下へ出た人が居たそうで・・・。
その人は朝になっても部屋に戻らず、何処にも居なかったそうです。
警察が来て捜索しても見つからず未だに行方不明・・・。

・・・・・・あの時廊下に出てたらと思うと・・・。

駐屯地の横には病院があるのですが、あの廊下の壁の真向かいがちょうど遺体安置室だったと後日聞きました。

長文すみません。

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