祖母の家に棲みつく少年

中学生の頃、八月の中旬に母方の祖母の家に帰省した。
帰省する途中で墓参りをして、祖母の家についた。

祖母の家は二階づくりでさ。
俺とか子供たちは二階で遊んだり、テレビ見たり、勉強したりするのが普通。
その日は俺一人で二階で勉強してたんだ。
そしたらさ、視線を感じたんだよ。

視線を上げてみると、小学生低学年ぐらいの男の子が階段の途中からこっちをじーと見てるんだよ。

祖母の家の階段はちょっと変わっててさ。
階段を上がる途中から横の壁がなくなって、二階が見えるんだよ。
そこからじーって見てるんだよ。

どうしたのかなって、こっちも見てたんだけど、ふって唐突に居なくなったんだ。

最初は下に降りたのかな?って思ったんだけど、そこで気が付いたんだ。

子供がさ、こっちを見ていた位置だと、体が階段を突き抜けるんだよ。
そこでさらに気が付いたんだ。
今この家に子供、俺しかいないことに――。

慌てて、下に降りてみるけど子供の姿なんてなくて。
誰か上に来たか聞いてみるけど、誰も上がってないって。

その瞬間、背筋がぞっとしたんだけど。
それですぐに気が付いたんだ。

昔、母さんの弟が亡くなってたことに。

亡くなった年齢が小学校の低学年。
その時、ようやく分かったんだよ。

俺にとって叔父さんが帰ってきてたんだって。
帰ってきたのは良いけど、知らない人が二階で勉強してたから見てたのかなって。

母親曰く、好奇心が強かったみたいだから。

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