台風6号にびびってた昨日のお話。
昨日ってめちゃ風強かったじゃん?
壊れた傘、ゴミ袋、ペットボトル、エロ本、ぬいぐるみ・・・。
色んなモンが散乱してたわ。
服の無くなったマッパの少女人形とかも落ちてて「おいおいこんなんどっから来たんだよ」って感じで。
今にして思えば野良猫がやたら五月蠅かった気がするわ。
で、家帰ってメシ喰ってゲームやって台風の速報見て風呂へ。
いつもと大差ない流れ。
湯船に座禅組みながら浸かって、いつも通りの長風呂。
目瞑って筋少の曲とか口ずさんでたんだが、なんか右手に違和感を感じた。
なんつーか髪の毛が指に絡まる感じの。
で、目開けてみた。
ビンゴ。
髪の毛が。
絡まってた。
有り得ないほど。
大量の髪の毛。
湯船の中に。
少女人形が沈んでいた。
「はっ?はぁぁぁぁっ!?」
何が起きてるのか理解する間も無く、びびって湯船から飛び出ようとした。
指に絡まった髪の毛に引きずられる様に人形も水面へ。
人形は水面に出る直前に泥の様に溶けて髪の毛だけが残った。
「う、うわ、うわ、うわ・・・。」
パニックになりつつ右手に絡みついた髪の毛を必死にむしり取りつつ湯船を見た。
味噌汁の様に茶色に濁った湯船に目だけが二つ、浮いていた。
こちらをジッと見つめていた。
・・・そっから先は記憶が無い。
こけて頭でも打って気絶したっぽい。
朝方、親父に起こされた時にはもう髪の毛も濁った湯も残っていなかった。
親父:「風呂掃除でもしてのぼせたんか?なんか汚かったからお湯抜いてシャワーしといたぞ?」
俺:「覚えてないけど多分そうだわ。あんがと」
目が浮いてたら気が付くハズだが、どうやら親父は見て無いっぽい。
迂闊なことは言わない方が良いと思い適当に流した。
・・・オチは無い。
アレがなんだったのか、何をしに来たのか、なんで俺だったのか。
何一つ分からない。