おじさんは予感していた

カテゴリー「不思議体験」

つい最近の話なんだけど、俺は雪がけっこう積もる街に住んでて、主な移動手段は10年くらいずっと同じ自転車。

今日の帰り、ついさっきだから日が変わる前後くらいかな?
いつも通り凍った道を自転車ガタガタ言わせながら走ってたんだよ。
そろそろあちこちサビついてるし、サドルも剥がれたり泥除けカバーもぶっ壊れて針金で固定してるし、そろそろ買い替え時かな~なんて思いながら・・・。

その途中にある信号が赤だったから止まって待ってたら、いきなり後ろから声を掛けられた。
鼻の高いおじさんくらいの人なんだけど、その人が言うには自分も昔自転車に乗ってて、足を怪我して乗るのを止める事になったらしい。
いや俺乗ってるのママチャリなんだけど・・・と思いながらちょっと話をして、別れ際に「気をつけてね」って言われたから、「ありがとうございます」って返したら、そしたらそのおじさん、「またそのうち~」みたいな別れの言葉を言ってきた。

”誰やねん!初対面やぞ”とか思いながらも、適当に挨拶してまた帰路についた。

んで家の少し前まで来たところでまた信号に捕まって自転車止めて、暇だからブレーキガチャガチャやってたら片方のブレーキが動かないんだわ。
凍ってんのかなーとか思ってちょっと力いれてみたらガンッってブレーキ壊れちゃった。

いつもならまぁいいやと思って自転車乗るんだけど、ブレーキかかった状態になったみたいで車輪も動かないという。
しゃーないな・・・と思って手で押して家まで帰ってきた。
自転車押してるだけだと暇だから、なんとなくさっきのおじさんのこと思い出してみたらに不思議なことあるもんだなーと。

俺も昔足怪我して自転車じゃないけどスポーツ辞めてたり、深夜に急に人が話しかけてくることなんかここ10年で初めてだし、その上「また今度~」みたいなおっさんの言葉とか、買い替えとか考えてた自転車とはいえ丁度「気をつけてね」って言われてすぐにブレーキが壊れるってタイミングよすぎない?

10年やそこらで付喪神ってこともないと思うけど、こうタイミングが重なっちゃうと自転車が俺を心配してくれたんじゃないかって思っちゃうよね。
とりあえず自転車は修理に出してまだしばらくお世話になることに決めた。

けっこう忘れっぽいとこもあるから忘れないように、自分用のメモもかねて書かせてもらいました。

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