その音を辿ったことが原因

爺ちゃんちの裏山に入るたびに、どこともなく『シャンシャン』って錫の音が聞こえてて「あの音なあに」って聞いてもなんとか鳥の鳴き声だとか、カエルの声だなんて大人には聞こえてないようだったね。
まあ自分も大人になってからはすっかり聞こえなくなってた。

でも、ある日。
姪っ子たちと一緒に裏山に入ってると自分と同じように「あの音なあに」って言い始めた。
「お、もしかしてシャンシャンって音?」って訊くとやっぱりそうだと。

なんだか懐かしいような嬉しくてさ。
どこから聞こえるかとか聞いてみると、「こっち!」といって奥に向かう。
そこにあったのは多分うちの家系の古い墓。

申し訳程度の石枠と丸く大きめの墓石だけが横倒しに転がってた。
もう誰も覚えてなく何十年とそのままにして打ち捨てられたようだった。

翌日、特に誰に言うとでもなくお花とお酒を買ってその墓を訪れると、昨日は土中に埋まってたはずの墓の土台に墓石がキチンと乗ってる。
心なしか墓石も綺麗になってるようだった。

不思議と怖くはなかった。
翌週、不思議な夢を見た。

背の低い痩せた老人が必死にの腹の当たりを指差して訴えてる。
何度も何度も、繰り返し繰り返し。
声はチューンを合わせきれてないラジオのように大きくなったり小さくなったりして内容は聞き取れない。

さらに翌週風邪で病院に行った際、何となく気になって見てもらう。
他にも色々な偶然が重なって腸の動脈に詰まりかけているのが見つかった。

腸管動脈閉塞だかという名前の早期発見されなければ強烈な痛みが自覚症状で発症すれば急速に悪化し最悪死に至る病だとか。
すぐに治療し事なきを得た。

なんとなく一連の出来事はあの裏山から始まってるような気がする。

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