5年位前の実話です。
自分はバイクが好きで夏になると毎年北海道にツーリングに出掛けてました。
北海道最北端から2時間くらい南にくだるとS湖という湖(その宿の売上にかかわるのでイニシャルにさせてもらいます)があるのですがその日のキャンプ地はS湖に決めました。
一目見てそこに決めたんです。
その湖は人造湖で周囲を森で覆われレイクサイドの道を走ってても一箇所か、2箇所ほどしか湖を目視できないほどです。
道を走っていると展望台があり初めてその湖を目にしました。
湖面には、枯れ果てた木が数本立っており、その風景はセピアと言う表現が適当でしょうか、ノスタルジックなんです。
湖畔にテントを張りS湖に唯一つのレストラン(安食堂風)件ホテルに行きました。
ここS町はそば所なんです。
そこで食事をとりふと見ると、そのホテルの温泉に400円で入浴出来るとの事。
後で行ってみようと思いテントに戻りました。
夕方になりそのホテルの温泉につかりに行きました。
レストランのレジのおばちゃんに、温泉に入りたいむねを伝えると「温泉は、pm6時までだから」と最初断られました。
しかし時計を見るとpm5:50まだ6時にはなってない。
こっちも引き下がるわけにはいかない。
なぜならロングツーリングはかなり疲れるし肩がいたくなる。
温泉に入って明日に備えたい。
そんな一心からおばちゃんに食い下がった。
おばちゃんは、すごく渋い顔をしていたが入浴を了解してくれた。
あの渋い顔は印象的だった。
なぜ6時までしか温泉開いてないんだろう?
普通温泉なんて24時間開いているか、早くても0時までは開いているのが普通だ。
ここはホテルの温泉なんだから・・・。
時期は盆休みだ。
なのに、明るいうちしか温泉を開けないのは、なんかおかしい。
意味があるんじゃないかと思った。
ところで温泉は地下にある。
地下と言っても半地下になっていて階段側は、地下だが温泉側は、湖の景色が広がる。
おかしいな?
盆休みだって言うのにホテル内で誰にもすれ違わない。
ここに客はいるんだろうか?
そして、温泉に入ると自分一人しかそこにはいない。
あたりまえだ。
このホテルにはだれも泊まってないんだから。
これはチャンスだ!ぜったい泳いでやる。
今すぐにでも泳ぎたい所だが楽しみは後にとっておく事にしてまずは、体を洗い始めた。
数分後後ろを振り返った。
なぜ振り返ったのかは、わからない。
でも振り返ったんだ。
すると、7歳位のこどもが7メートル位スタスタスタと走って消えた。
男の子か女の子かは判らない。
なぜって上半身は無いんだから。
一瞬、唖然とした。
今のは現実なんだろうか?
それからは、大変。
ほんとは、もー出たかったけど体洗ってる途中だ。
しょうがなく、180度座ってる向きを変え(つまり後ろを向いて座った)
そしてその、下半身が出現した場所を睨み付けながら洗い続けた。
だって目をそらしたらまた出そうだったから。
頭もシャンプーが目に入る事などものともせずに目を開けたまま完了。
湯船には、入ろうか迷ったがやはり出現位置を睨みながら入った。
目をそらしたら、奴が来る。
そう思ったんだ。
次の日、美深町に寄った。
そして沖縄から来たと言うバイク乗りと知り合ったんだけど、昨日どこ泊まった?と言う話になりS湖だよというと、そこの湖は北海道ではかなり有名な霊スポットとの事だった。
文が長かった割には怖くなくてすみません。
その他にも網走の安宿で自分の他には、向かいの部屋しか客がいないのにも関わらず夜中ずっと隣の部屋から壁を引っかかれてました。
怖くなり電気つけっぱなしで寝ました。
朝5時ごろ起きた時にはもうやんでました。
でも隣の部屋を空けて確かめたわけじゃないからねこかもね。