解体現場はいわゆる曰く付きが多いんです

カテゴリー「怪奇スポット」

オレ仕事は解体職人してます。
主に内装解体ですね。
働き始めてからわかったんですが、解体現場はいわゆる曰く付きが多いんです。

今から話すことは、オレが去年新宿歌舞伎町のラブホを解体してる時の話です。

現場で監督や現場の所長とかと工程に関して具体的な話をしてたんだけど、オレ等以外誰もいないのに扉が勝手に開いたり、挙句に水は止めてるのに勝手に流れ出す始末。
オレはそのラブホに入った瞬間に何か感じてたんだけど、気にはしなかった。
監督達はなにか知ってるみたいだったが・・・。

話は戻り、いわゆる解体現場って言うのは八割方電気通ってないから、ジェネレータって発電器を入れて仕事してる。
だが新品で会社が納品したジェネレータが建物の中で使用しようとすると、すぐエンスト・・・そんなことが初日から続き、業者を呼びメンテしてもらったが、異常なし・・・。
だが、やっぱり建物の中だと使用出来ない・・・。

監督と話し合った結果電気屋を呼んで、分電盤を設置してもらうことで決まった。
それで明るくはなったんだけど、とりあえず、その物は出してから本格的に作業ってことで搬出してると、誰かに常に見られてる感覚があった。

たまげたことにテレビソファーの下から御札が出てきたり、ベッドのシーツが真っ黒で濡れてたりもあった。
搬出も終わり本格的に解体作業に入り、ドカドカ壊してると壁から人形やら雑誌やらも出てきた・・・。

そんな変なことが結構続きながらでも作業は順調に進んでたんだけど、風呂場トイレを解体してるときポンポンと肩を叩かれたた気がした。
てっきり仲間が呼びにきたのかってぐらいで振り向かなかった。
それで、「どうした?」って振り向いても誰もいない・・・。
っでよくよく考えると、オレ風呂場解体してて、扉閉めて仕事してたのを思い出した。
ドアが開いたなら気付くはず・・・。

それで・・・その日から仲間にも変なことが起こり始める。

作業してる最中に子供が視界に入って通り過ぎたり、分電盤はちゃんと起動してるのになぜか、投光器が点いたり消えたりする。

あと、子供の笑い声も聴こえた。
オレ含め仲間達が全員聴いてる。

中には浴槽を解体中、引っ張られたり、休憩中に金縛りになったりと・・・。

そのラブホは今はなくなり、駐車場になってます。

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