タモリが言ってた話。
青山墓地のすぐ側の、何の変哲も無い小さな路地に「!」の看板が立っている。
そこは地元では相当やばい場所として有名らしくて、その噂がタモリの友達の耳に入った。
その友達は霊とかが全然平気らしく、試しに通ってみようと思ったそうだ。
ある夜、その友達は自転車でその路地に入っていった。
入ってみると何のことはないただの暗い道。
友達はどんどん進んでいった。
路地の先は坂になっていて、さらに先には交差点がある。
「大した事ねぇな。」
友達がそう思いながら路地の中程まで来た瞬間。
ズシッ!
急に後ろが重くなったかと思うと、耳元に吐息のようなものがかった。
後ろを振り返れずにいると、男の太い声で「急げ・・・急げ・・・」と囁く声が聞こえてくる。
怖くなった友達は、自転車を飛ばし、あっという間に路地から出て坂道を下った。
しかし、後ろは重いまま。
自転車も相当な速度が出ている。
このままでは交差点に突っ込むと思った友達は、勇気を出して自転車を止めると、後ろめがけて肘を食らわした。
その瞬間にフッと自転車が軽くなって無事だったそうだ。