みんな片目がない

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

20年前くらいの・・・まだガキの頃なんだが、父親に連れられてよく釣りに行った。
で、所沢?の人工池?に釣りに行った時の話。

段々釣れなくなって飽きてきたので、網でメダカ掬いを始めたんだ。(メダカといっても、実際採ってみるとタナゴだったんだけどw)
で、大群追っ掛けてるうちに、足滑らせて落っこちたのね。
人工池は結構深く、池の縁がコンクリで固めてて・・・丁度、プールみたいな感じ。
だから、足を掛けて上がれるようなものがないんですよ。
スゴイ必死にはい上がろうとしてたけど、服は水吸ってるし、長靴は水入ってるしで重過ぎて、子供の自分には辛かった。

で、もうダメかと思って暫くヘリに掴まってたら、目の前にボウフラの大群が、ふよふよ~ふよふよ~と・・・。

「ぎゃあああああああ!!」って叫びながら、必死で上がったよ・・・。
メダカ(タナゴ)の大群は、このボウフラを狙ってたんだね・・・。

父には目茶苦茶呆れられつつ、「さあ帰るよ」ってなった時に、いつも釣った魚を持って帰って飼う父が、バケツの魚を全部池にブン投げだしたんだ。
「こんなに釣れたんだからさ~、お母さんに見せればいいじゃんか~!!」って文句言ったら、「・・・釣ったヤツ、みんな片目がない」って気味悪がってた。
私に釣果を見せる為に、手元のバケツに入れといたらしい。

何か嫌な予感がして、自分が散々網で救ったメダカ(タナゴ)入れた水槽見たら、・・・全部片目がないのね。
自分も池にブン投げたよ。

まだガキで、奇形とか共食いとか知らなかったけど、あまりの怖さに帰りの車ん中でずっと泣いてた。
父もショックだったらしくて、あれからもうそこには行ってない・・・。

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