事件現場のすぐ近く

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

自分、実家が世田谷一家殺害事件のすぐ近くにある。

事件現場のすぐ近く、ほとんど隣といっていい場所に神社がある。
神社は坂の上にあり、そこから事件現場の家(坂の真下)がもろに見える。

自分はあの事件当日、まさしく事件が起きたであろう時間帯、元旦に仕事のある弟のために少し早めの初詣(?)と、その年のお礼をかねて家族全員で神社へお参りに行っていた。

しかも、事件のあった家の真裏にある公園に寄っていくか、という話までしていた。

しかし母が「なんだかいやに寒気がする、風邪でもひいたらかなわない」と言うので、神社の向かいのコンビニで温かい飲み物とお菓子を買ってすぐに帰宅。
事件が報道されたのはそのすぐ後だった。
家族全員、居間のテレビの前で呆然・・・。

母は「霊感とかそんなもの私にはないし信じられないけれど、あの寒気の正体を思うととてもいたたまれない。近くにいた私たちに助けを求めていたのかも」と今も言う。

事件から一ヵ月後、弟に事情を聞きたいと警察がやってきた。
もちろん弟が疑われたわけではなく、近くに住む若い男性を全員当たっているようだった。

その、当日のお参りの話をするととても驚かれ、色々と質問をされたけれど残念なことに参考になるような証言もできず、話はその場で終わってしまった。

そしてその二年後、私は地元から少し離れた先でバイトを始めたのだけれど、現場からかなり離れた場所に住む先輩の男性宅にも聞き込みが来ていたという話を聞いた。

事件は世間から忘れ去られかけているけれど、今も現場にはずっと警察の車があるし、事件の日が近づくと車の数も増えて、警察が家々に声をかけに来てくれる。

警察の地道で懸命な捜査と、ご家族ご遺族の気持ちを思うと、事件に巻き込まれなくてよかった、という思いよりも、なにか役に立てる証言ができたかもしれなかったのに、という後悔のような気持ちが残る。

とにかく早く捕まってほしい。

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