その女がロッカーに運んでいたモノ

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

十数年前の話。

当時学生で駅隣接のコンビニでバイトしてたんだけど、コンビニの隣がコインロッカーで客からよく両替を頼まれてた。

そのロッカーもコンビニと同系列の会社が運営してたので、小銭に余裕があるときは両替はOKだった。

田舎の駅なので、最終の特急が出た22時以降は比較的暇だった。
そこに真っ白なロングドレスを着た女性が両替に来た。
場違いな格好だったけど20代の普通にきれいな女性だった。

とりあえず1000円を全部100円玉にしてあげた。
気になって見ていると店舗の前に止めた車から大荷物をごそごそとロッカーに。

しばらくしてまた店に入ってきたその女性は、ごみ袋とおにぎりを購入し、ついでにまた1000円の両替を頼まれた。

どんだけ荷物ロッカーに入れるんだとはっきり記憶。
その後も車からごそごそと荷物を出してロッカーに入れてた。

数日後、シフトの入っていない日に店長よりTEL。
警察が聞きたいことがあるので店まで来て欲しいとのことだった。

嫌な予感はしたが店まで行くと、やはりロッカーに入れられていたのはバラバラの死体だった。

警察には上記の話をして、その女性が購入したジャーナルを提出。
もうその時は犯人=その女性は捕まって裏付け捜査だったらしい。

最後に大部分が遺棄されたコインロッカーだけでなく、高速のパーキングのごみ箱とか、山中とか、いろんなところに死体が捨てられていたので、ニュースやワイドショーで結構取り上げられた事件だった。

恋愛感情のもつれとかなんとかで恋人が殺され風呂場でバラバラにされたと記憶している。

ごみを捨てに行くのに深夜にそのロッカー内を通らなければならず、そのロッカーの床で寝袋で仮眠していた自転車旅行のあんちゃんがめっちゃうなされていたの見た時が修羅場。

だってその顔の真横はちょうど遺体が入っていたロッカーがあった場所だった・・・。

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