エクソシストな彼

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

進学で上京して人生初の彼氏ができた。

何度かお互いのアパートで過ごすことはあったけど、昨日が初めて彼の部屋にお泊まりだった。

明け方、隣で寝てた彼の奇声で目が覚めた。

ヒギーッヒギーッて歯を食いしばって、ブリッジでもしそうに体を弓なりにして硬直してる。

大丈夫?!って声掛けても、もの凄い力で踏ん張ってて、呼吸も苦しそう。

救急車呼ぼうとクローゼットにかけておいたバッグからスマホ探してたところ、いつのまにか背後に彼が。

発作状態は収まって、目を見開いて私の顔を凝視。
こちらの問いかけには何も答えない。

その後、1時間くらい部屋の中をユラユラぐるぐる歩き回って、また就寝。
私は呆然と朝を迎えた。

彼が起きてから状況を伝えても、「お前の夢だ」と笑われた。

彼自身は何も覚えていないらしい。

彼の友人に聞いたところ、彼自身の異常は誰も知らないけれど、お父さんは印刷の機械に巻き込まれて亡くなっていて、お母さんは宗教キチガイで、妹さんが筋萎縮性なんちゃらで障害があるとのこと。

てんかん発作ってこんな感じなの?
霊的なものなの?
リアル話なのでオチがなくてすみません。

彼の名誉のため身近な人にはまだ言えないけど、症状を親友に話したら爆笑された。

リアルエクソシストだった。
ブリッジで階段降りてきそうだった。
病院に連れて行くつもりだけど、彼に会うのが怖い。

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