駄菓子屋のおばちゃんの最後

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

個人的に後味悪いというか、何とも言えなかった話。

小学生の時から通ってた駄菓子屋のおばちゃんが、私が二十歳になる頃に農薬自殺した。
いつもブスッとしてて、何で子供が集まる駄菓子屋なんてやってんだろ?とか初めは思ってたんだけど、今でいうツンデレだったんだよね、おばちゃん。

「あんた!またケガなんてして!絆創膏持ってきてやるから待ってな!!」
「道路に飛び出すんじゃないよ!」
「◯◯が百点取った?嘘つくんじゃないよ!!・・・仕方ないね、今日だけオマケ!明日はないからね!!」とか・・・。

口は悪いけど、本当は優しいっていうのを子供ながらに皆本能で感じてたんだろうね、一昔前で田舎っていうのもあって、放課後はけっこう賑わってたんだ。

で、高校になってもたまに顔出したりしてたんだ。
「あんた、高校生にもなってこんなとこ来て!・・・彼氏なんていないんだろうね!!」とか言われたりww

高校卒業して、上京したりで忙しくしてて、久しぶりに実家に帰ったら、親から亡くなったらしいと聞かされた。
その時初めて知ったんだけど、旦那さんを早くに亡くしてからずっと1人暮らしで、親族との付き合いも一切なかったみたい。
で、子供もいなかった、と。
見つかったのはお風呂場で、旦那さんの遺影?写真?を抱えていたみたい。

子供の頃の、楽しかったおばちゃんとのやり取りとか、おいしかった駄菓子の思い出とかが、大人になった今ではほんのり悲しい思い出に・・・。
おばちゃん・・・、もうすぐ3歳になる私の子供を連れて行きたかったよ・・・。

天国で、旦那さんに思う存分ツンデレてますように。

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